紅茶の本場・英国で愛され、世界中にファンが多いのがミルクティー。日本人にも愛飲家はたくさんいます。

実はこのミルクティー、レシピは英国などのヨーロッパ圏だけではなくインドやスリランカにもあります。

大きく分けて2タイプのミルクティーの入れ方があります。ひとつは英国式の入れ方のイングリッシュミルクティー。もうひとつはインドやスリランカ式のインディアンミルクティー。チャイともいわれます。

イングリッシュミルクティーの入れ方は紅茶とミルクをカップで混ぜます。

紅茶はあとで冷たいミルクと混ぜるので、先に温くなってしまわないようにポットを熱湯で1〜2分温めてから使用します。温めたポットにティースプーンで人数分+1杯の茶葉を入れ、新鮮な水で沸かしたお湯を注ぎます。酸素がたくさん入るよう、高い位置から入れ、ポットの中でしっかりジャンピングが起こるようにします。

イングリッシュミルクティーで使うのはサラッとした低温殺菌の不均質ミルク。温めておいたカップにミルクを注ぎ、そこに濃いめの紅茶を9分目位まで注ぎます。ミルクは少量だとミルキーさがでないのでたっぷりと。1杯につき20〜30ccが目安です。ここでは先に入れる方法を紹介しましたが、ミルクは紅茶より後でも先でも構いません。

ティーパーティで振る舞われるのは、一般的にこのイングリッシュミルクティーです。

一方、インディアンミルクティーの入れ方は鍋で煮出して作ります。

手鍋にぬるま湯(1人分140cc)をいれ、人数分+1杯の茶葉を入れます。茶葉はブラックティーよりも多めのさじ加減です。手鍋を火にかけたまま、中で茶葉が完全に開いて紅茶エキスが十分に抽出されるまで煮出します。手鍋を数回揺すって茶葉がほとんど沈むならOK。UHT殺菌の均等ミルクを人数分(1人分210cc)注ぎます。手鍋の内側に細かい泡が立ち、沸騰直前のこんもりした状態になったら火を止めます。沸かし過ぎると風味をそこなうので気をつけて。

ちなみに不均質のミルクを使う場合にはミルク100%で作ることができます。茶葉は事前に茶葉が浸るくらいの少量水かぬるま湯につけて紅茶エキスが出やすいように開かせておくとしっかりとした色で煮出せます。

インディアンミルクティーは仕上がりが重いため、濃厚な料理やお菓子には合いません。この1杯だけを楽しむために入れるのがオススメ。スパイスとの相性も抜群です。

また、ミルクティーはハーブやスパイス、アーモンドやナッツなどを使った入れ方もありますが、まずはイングリッシュミルクティーを美味しく入れられるようになりましょう。応用を利かせた入れ方が多いのがミルクティーです。ミルクの性質を理解し、濃いめの紅茶で作るのが基本です。日本の水の大半は軟水なので、場合に寄っては茶葉を多めにすることも必要かも知れません。

「え、ロイヤルミルクティー?」

実はロイヤルミルクティーという名称のミルクティーが存在するのは日本だけ。和製英語なのです。これはイギリス王朝風の入れ方のミルクティーのことです。1人分のレシピで入れ方を紹介しますね。

ティースプーン2杯分の茶葉をあらかじめ小皿で熱湯に浸しておき、紅茶エキスが出やすい状態にしておきます。

手鍋にティーカップの4分の1〜2分の1の量の水と2分の1〜4分の3の量の常温ミルク(不均質ミルクがいいです)を入れて、緩やかに加熱し、沸騰直前で火を止めます。小皿の茶葉を手鍋に入れ、蓋をして蒸らします。茶漉しで漉してティーカップに注ぎ、好みでグラニュー糖を加えて頂きます。

熱湯の割合が多いとすっきりと、ミルクの割合が多いと濃厚な味わいを楽しめます。