紅茶にはハーブやスパイスを使った入れ方もあります。

ハーブやスパイスは香りがよく、風味に豊かさを与えます。健康維持にも効果的な成分を含んでいるため、ヨーロッパ圏では古くから活用されています。紅茶でも、ハーブやスパイスで香り付けしたり、薬効を取り入れるための使われます。

ハーブティーは季節のハーブを使ったフレッシュタイプがベストですが、ドライハーブなら年中好きな香りを楽しめます。ちょっと香る程度に使うのですが、ハーブティーに薬効を期待して飲むのであれば、ハーブをちょっと多めで。

ハーブティーもスパイスティーも食欲増進や身体を芯から温めるなどの効果が期待できるため、ヘルシー紅茶として愛飲している人も。風味を生かした仕上がりにしたいので、茶葉は味が軽くて渋みが少ない、ナチュラルで優しい香りのものを。スリランカ産のキャンディやディンブラ、ケニアのCTC茶、インド産のニルギニが相性がいいです。

一方で、味わいとしては劣るものの、個性的な香りを楽しむ作り方もあります。例えば着香茶のアールグレイにハーブのレモンバームやレモングラス、ローズマリーを合わせると風味が一段と増します。他にもアッサムやダージリンなどにハーブやスパイスをちょっとだけ加えてみても。入れ過ぎると失敗するので、加えるのはほんのちょっとだけ。

また、ハーブティーやスパイスティーにフルーツをプラスすることも出来ます。ハーブやスパイスの中にはフルーツとよく似た香りを持っているものもあるからです。ハーブではカモマイルは林檎、レモンバームはレモン。スパイスでは、カルダモンやジンジャーが柑橘系のフルーツに似た香りを持っています。

ハーブティーやスパイスティーは基本的に紅茶が勝って飲みやすく、さらに加えられた新しい風味も楽しめます。そこにフルーツをプラスすると、ハーブやスパイスの香りがより引き立てられ、甘味によって紅茶の美味しさもレベルアップします。あくまでフルーツは隠し味ですので、加える量には気をつけて。

ドライハーブを使って紅茶を入れる際は、フレッシュハーブよりも控えめに加えること。ドライハーブは香りも味も凝縮されているので、使い過ぎると紅茶の風味を損ねます。割合は使用する茶葉に対して10〜20%程度で十分です。

【ハーブティー/スパイスティーの一例】

1人分の茶葉はティースプーンに軽く2杯分です。茶葉を蒸らした後、このカップに紅茶を注ぎます。

・ミントティー

フレッシュミント1〜2枚を温めたカップに入れ、グラニュー糖(ティースプーン2分の1)と風味付けのロゼワイン
(ティースプーン3分の1)を一緒にセッティング。ポットにはミントをフレッシュなら3〜4枚なら軽く揉んでから、ドライならそのままひとつまみ入れます。茶葉を入れてお湯を注ぎ、蒸らします。

・アップル・カモマイルティー

温めたカップにいちょう切りの林檎(王琳)を2切れセット。カモマイルはフレッシュなら3〜4本、ドライならひとつまみ、林檎1〜2切れと一緒にポットに入れます。茶葉を入れてお湯を注ぎ、蒸らします。紅茶を注いだ後、カップにカモマイルを1本添えます。

・グレープフルーツ・カルダモンティー

カルダモンは2〜3粒用意します。飾り用のカルダモンを1粒残し、後は皮付きのまま指で潰してポットへ。薄くそいだ1㎝四方のグレープフルーツの皮1〜2枚も、指で少し潰してポットに入れ、茶葉を入れてお湯を注ぎ、蒸らします。温めたカップに紅茶を注ぎ、半月切りにしたグレープフルーツをカップの縁に飾り、カルダモンの粒を添えます。

ハーブやスパイスとフルーツでオリジナルティーを作ってはいかが?